大企業の管理職に疲れた。量ではなく、見えにくさに削られていました

大企業の管理職

大企業の管理職が疲れるのは、仕事の量だけが理由ではありません。

調整や決裁、会議に時間を取られ、しかも自分で決められる範囲は狭い。
そして、優秀な人に囲まれているので、どれだけやっても当たり前にしか見られない。
量とは別のところで、少しずつ削られていきます。

私は31歳で転職し、数ヶ月で倒れました。
あのときの疲れは、業務量の雪崩でした。
いま大手企業で管理職をしていて感じる疲れは、それとは種類が違います。

疲れの種類が分かると、見るべき場所も変わります。

目次

大企業の管理職は、量とは別のところで疲れます

管理職

大企業で管理職をしていると、自分の仕事以外に時間が流れていきます。

調整が多い。
ひとつのことを進めるのに、関係する部署や人に話を通す必要があります。

決裁が面倒です。
決めたいことがあっても、何段階も上に上げて、承認を待つことになります。

会議が多い。
報告のための会議、確認のための会議、その前の打ち合わせや資料作り。

報連相も細かい。
何かを動かすたびに、誰に、いつ、どこまで伝えるかを考えます。

どれも、組織が大きい以上は必要なことです。
ただ、これが積み重なると、一日の終わりに「自分は今日、何を進めたのか」が分からなくなります。

自分で決められる範囲は、狭いままです

中間管理職

管理職になっても、自由に決められる範囲は狭いままです。
決めたことも、上の承認を経てはじめて動きます。

役職があろうがなかろうが、ずっと雇われている感じが抜けません。

この感覚は、直接的な疲れとしては自覚しにくいものです。
大きな失敗があるわけでも、怒られているわけでもない。
それでも、じわじわと効いてきます。

優秀な人が多いほど、何をしても当たり前になります

大企業には、非常に優秀な人が多くいます。

それ自体はありがたいことです。
ただ、そのなかにいると、どれだけやっても目立ちにくくなります。

圧倒的な量の仕事をこなしても、特別なこととしては見られません。
それが当たり前の水準だからです。

頑張っても、頑張ったことが見えない。
見えないので、評価の話にもなりにくい。

量が多くて疲れるのとは、別の疲れ方です。
報われなさが、少しずつ溜まっていきます。

助けが届くのは、関係がある人だけです

もうひとつ、大企業ならではだと感じることがあります。

自分に関係がなければ、周りは手を出しません。
困っていても、見えていないことが多い。

悪意があるわけではありません。
組織が大きく、担当がはっきり分かれているので、自分の持ち場の外は見えにくいのです。

31歳で転職した先でも、そうでした。
業務量が雪崩のように押し寄せてきても、誰も助けてはくれませんでした。
いま思えば、あれは大企業ならではの面もあったのかもしれません。

31歳で倒れたときとは、疲れの種類が違います

疲れたビジネスパーソン

31歳で倒れてから、20年が経ちます。

あのとき私が倒れたのは、量でした。

時間外が月200時間を超える働き方で、終わらない仕事が次々に積み上がっていきました。
助けを求める相手も見つかりませんでした。

いま感じている疲れは、それとは違います。

量ではなく、見えにくさです。
自分で決められる範囲の狭さ、何をしても当たり前にされること、関係がなければ誰も見ていないこと。

どちらの疲れが重いかを、比べることはできません。
ただ、種類が違うと分かっているだけで、自分がいま何に削られているのかは見えてきます。

社内では当たり前のことも、社外では違って見えます

優秀な人に囲まれていると、自分のやっていることの価値が分からなくなります。

ただ、社内で当たり前とされている仕事が、社外でも当たり前とは限りません。
調整を回し、決裁を通し、細かい報連相で組織を動かす。
大企業のなかで毎日やっていることは、外から見ると一つの技術です。

私はいま、転職を考えているわけではありません。
それでも、自分の仕事が社外からどう見えるのかは、一度知っておいたほうがいいと考えています。

社内で見えなくなっているものが、外からは見えることがあります。

最後に——疲れの正体が分かると、打つ手が変わります

転職エージェント

大企業の管理職の疲れは、量だけでは説明できません。
体力より、報われなさのほうが削られていくような疲れです。

何に疲れているのかが分かれば、次に確かめる場所も決まります。
社内なのか、社外なのか。

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この記事を書いた人

合気道のまさ|合気道三段

人生のどん底から私を救ったのは、名著を「稽古」のように読み返す習慣と、合気道でした。

このブログでは、名著の知恵を合気道の身体感覚で読み解き、しなやかに生きる「型」をお届けします。

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