転職は「逃げたいだけ」でもいい。ただ、そのままではうまくいかない

逃げの気持ちを、売り込める形に変換して書き出している

「転職したいんじゃなくて、ただ逃げたいだけなのかもしれない」
そう思って、罪悪感で動けなくなる。

この問いは、考えてもなかなか答えが出ません。それなのに、答えが出るまで動けない。
そうやって何年も過ぎてしまうと、年齢だけが上がっていきます。

私は20年前に転職して、いまもその会社にいます。

この記事では、その「逃げたいだけかもしれない」という気持ちを、どう扱えばいいのかを書きます。
読み終わるころには、悩む対象が変わっているはずです。

結論を言うと、「それは逃げです。でも、それでいい。」

ただ、そのままでは転職活動はうまくいきません。
言葉を変換する作業が要ります。

目次

転職したいと思うとき、そこには逃げがある

転職が逃げだと悩む

自信があっても、薄々そう感じていた

私は、どちらかといえば転職に自信がありました。
実際、転職はうまくいった。

それでも——薄々、感じていました。
逃げの気持ちもある、と。

何かモヤモヤしていました。
このまま、今の仕事をやり続けることに疑問がありました。
職場環境にも、少し嫌気が差し始めていました。

そして——そのときには言葉にできていませんでしたが、何か怖さを感じていました。
それを、転職することで取り除きたかったのだと思います。

何が怖かったのか、当時の私は説明できませんでした。いまでも、うまく言えません。
ただ、その怖さを打ち消すように、転職活動を進めていました。

転職に自信があって、実際うまくいった人間でもそうでした。だから、多くの人もそうだと思います。
転職したいと思うとき、そこには逃げの気持ちがあります。

でも、それでいいと思います。

転職活動では、逃げすらも攻めに変換する

転職の逃げを攻めの動機に転換する

逃げたい人を、採用したい会社はない

ここからが本題です。
「逃げたい」という気持ちは、そのままでは使えません。

「今の上司が嫌で」「今の仕事が嫌で」
——それをエージェントにぐだぐだ話したとして、どうなるか。

相手もビジネスパーソンです。
それを企業に売り込めるわけではありません。

誰も、文句ばかり言いそうな人を採用したいとは思いません。
仕事から逃げるような人を、紹介したいとも思いません。

だから、逃げの気持ちはそのまま伝えてはいけません。
嘘をつけと言うのではなく、相手から見て売り込める要素に変換するということです。

自分の強み。実績。志望動機。
そういう「攻めの要素」を前面に出すことになります。

私の場合、転職の理由は大きく5つありました。

① 外に出ても通じる、という自信があった
実績はありました。同じ年代の人と比べても、経験値は多いほうだと感じていました。

② もっと大きな会社で、実力を発揮したかった
当時は大手企業系の子会社にいました。ネームバリューはある会社です。でも、もっと大きな場所でやってみたかった。

③ 年収を上げたかった
年収1000万円を目安にしたとき、いまの会社では届かないと思いました。

④ この会社は、危ないかもしれないと思っていた
会社は赤字でした。それなのに、社内は緩く感じました。「儲かっている会社のほうが危機感がある」——あれは本当だと思います。

⑤ 家族を、路頭に迷わせたくなかった
④の予感があったから、動いておいたほうがいいと考えました。それは責任だと思っていました。

——並べているうちに、自分でもこう信じるようになりました。
「これは攻めの転職だ」と。

逃げが消えたわけではありません。
言える形に、変換しただけです。

転職活動とは、たぶんそういう作業です。

動機で悩むより先に確かめること

転職動機で悩む

自分に選択肢があるかどうか

繰り返しますが、「自分は逃げたいだけなのか」。この鋭い問いに、答えを出すのは容易ではありません。
自分の知りたくない弱さと向き合う必要すら出てきます。

それより、先に確かめられることがあります。

そもそも自分に動くことができる「選択肢」があるのか。
選択肢がないまま転職の動機だけ悩んでも、堂々巡りです。

逃げだろうと攻めだろうと、行き先がなければ動けません。
逆に、選択肢があると分かれば——「逃げたいだけかも」という悩みは、「検討」に変わります。

そしてもう一つ。

逃げを攻めに変換する作業は、一人ではできません。
自分の当たり前は、自分には見えにくいからです。

その職種を知っている人に見てもらわないと、何が売り込める要素なのか分かりません。

転職活動そのものにはリスクがない

そして、これがいちばん大きいと思っています。

転職エージェントに登録はしても、応募しなくていい。
紹介されても、断っていい。

失うものが何もない安全な場所にいたままで、逃げ道だけあるかどうかを確かめられます。

私は、条件だけ見ました。
年齢の制限はあるのか。年収はいくらから対象なのか。どんな職種を扱っているのか。

👇確認するのに、5分もかかりませんでした。

JAC Recruitment

今つらいと感じ始めているのなら、逃げてもいい。
ただ——逃げ道は、耐えられなくなる前に知っておくべきです。

限界が来てから探すと、妥協する条件が増えてしまいうまく選べません。
そして、40代50代がエージェントを選ぶときのルールは、20代とはまったく違うこともわかりました。

調べたことは、こちらに書いています。

▶︎ 転職エージェントが怖い40代・50代へ。転職する気がない今こそ、調べておく

動機を悩んでいる時間があるなら、条件を見たほうが早いと思います。
動機の答えは出なくても、条件は今日わかります。

ジェイエイシーリクルートメント

逃げの本質は、形を変えて追いかけてくる

課題は形を変えて追いかけてくる

向き合えば消える。そして、次の課題が来る

私は、転職してよかったと思っています。

年収は大幅に上がりました。福利厚生も充実しました。
そして20年、転職した会社にいます。

ただ、ここで正直に書いておきたいことがあります。

前の会社でも、息苦しさを感じることはありました。
正体の分からない、漠然とした大きな不安。

それ自体は、転職しても消えませんでした。

逃げの本質にあったものは、形を変えて追いかけてきます。
環境が変わっても、姿を変えて出てきます。

どこかで、覚悟を決めて向き合うことになります。
そうすると——不思議なことに、消えていきます。

そして、もう一つ気づいたことがあります。

環境が変わると、本質の課題に向き合える自分になっていることがあります。
会社が変わり、経験が増え、見える景色が変わる。

前の会社では向き合えなかったものに、向き合えるようになっていることがあります。

課題は追いかけてきます。
でも——向き合う場所は、選ぶことができる。

私は転職後に向き合うことができました。
だから転職先でも長く働くことができています。

ただし、次の課題が来ることも知っておいたほうが良い。
そう、レベルの上がった課題です。

でも、それでいいのだと思います。
自分のレベルが上がると、それにふさわしい課題が出てくる。

それは、成長の証でもあります。
課題が全部なくなることなんて、ありえないのですから。

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この記事を書いた人

合気道のまさ|合気道三段

人生のどん底から私を救ったのは、名著を「稽古」のように読み返す習慣と、合気道でした。

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