不満を消そうとしなくていい。中村天風「感謝の世界に不満はない」

不満のある女性

思うように動かない部下。
急に降ってくる仕事。
思いつきの上司の一言。

気がつくと、頭の中で不満を数えている。
言わないようにしようと思っても、頭の中は止まらない。

不満を押さえ込もうとするほど、不満のことを考える時間は増えていきます。

中村天風氏は『運命を拓く』で、歓喜の世界に悲哀はなく、感謝の世界に不満はない、同時に反対のものが二つは出ない、と言います。

不満を無理に消そうとしなくていい。
ありがたいと感じれば、不満の出る幕がなくなります。

合気道で「自分の思い通りに動かそうとすると、技はかからない」と体感した私の稽古と、職場で実際にしていることから書きます。

目次

中村天風「感謝の世界に不満はない」

灯りがあれば闇は消える

常に、感謝と歓喜とを心から失わないようにしよう。そして自分の心なのだから積極的に心が変わっていくように真剣に自分の心を焼き直さなければいけない。
そうすると、自然に人生に光明がひらめいてくる。光が閃けば闇は消える。真理は、まことに、当然すぎるぐらい当然である。歓喜の世界に悲哀はなく、感謝の世界に不満はない。同時に反対のものが二つは出ない。
(中村天風『運命を拓く』より)

闇を追い払おうとしても、闇は消えません。
明かりがつけば、勝手に闇は消えます。

ただ、心は一度で入れ替わるものではありません。
天風氏の言葉を借りれば、真剣に焼き直していくものです。

自分の思い通りに動かそうとすると、技はかからない

合気道の稽古は、自分に克つ訓練です。
わがままにならないように、鍛えられます。

自分の欲の赴くままに身体を動かそうとすると、相手とぶつかります。
すぐに反発されて、技がかからない。

自分が行きたい方向ではなく、相手が動きたいところへ導いていく。
すると相手は、動かされている自覚がないままに、身体が勝手に動いています。

抵抗がないから、反発も起きない。

面倒な報告にも、感謝を伝える

報告する部下と褒める上司

仕事でも同じです。
不満が出そうな場面でも、感謝を伝えます。

以前、報告をしない部下がいました。
報告すべきかどうかの判断が、まだできていなかったのです。
そこで、「ここまでやったら報告して」と、報告すること自体を指示するところから始めました。

やがて、細かく報告してくれるようになりました。
細かすぎる時期もありました。
正直、面倒だと思うこともあります。

それでも、それ以上に、成長してもらうための大切なステップだと思っています。

だから、すべての報告に感謝を伝えます。
報告できたことが、その人にとって小さくても成功体験になる。
望ましい習慣を身につけてもらうには、その積み重ねが大きいのです。

成長のステップだと思えれば、面倒だという気持ちはすぐに消え失せます。

もちろん、一瞬イラっとすることはあります。
そのときは、すぐ自分で気づいて落ち着かせる。

良いも悪いも、感情は湧きます。
それに気づけるようになるのも、訓練です。

不満が出てきたら、それを無理に消そうとせず、その相手や仕事の中でありがたいと思うことを一つ探してみる。
報告してくれた。
手を貸してくれた。

小さなことでかまいません。

今日の稽古

今日の稽古

不満が出そうになったとき、こう自分に問いかける。
「いま、ありがたいと思うことは何か」と。

今日も私は、感謝の世界に生きる稽古を続ける。

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この記事を書いた人

合気道のまさ|合気道三段

人生のどん底から私を救ったのは、名著を「稽古」のように読み返す習慣と、合気道でした。

このブログでは、名著の知恵を合気道の身体感覚で読み解き、しなやかに生きる「型」をお届けします。

かつての私のようなあなたを、心から応援しています。

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