休職中だと、転職エージェントに言わなかった。正直さの問題ではない

面談の席で、言うべきか迷っている人

休職中に、転職エージェントに登録した。
でも、休職していることを言うべきか、分からない。

先に、私の答えを書きます。
私は、言いませんでした。

そしてそれは、知らなかったからではありません。
むしろ逆で、言えば何が起きるかが分かっていたからです。

あれから20年が経ちました。

いま思うのは、「言うか、言わないか」ではなかったということです。
問題は「どう言うか」で、そしてもっと手前に、別の問題がありました。

読み終えるころには、いまの自分が言える状態かどうか、判断がつくはずです。

目次

私は、言いませんでした

転職エージェントは企業から報酬を得ている

エージェントは、応募先から報酬を得ている

30代のとき、転職して数ヶ月で休職しました。
時間外が月200時間を超えていました。

その休職中に、別の転職サイトに登録して、面談まで行っています。

そこで、休職中だとは言いませんでした。
正確にはもう覚えていません。でも、たぶん言っていない。

理由は、直感的にこう思っていたからです。
エージェントに言うということは、応募先の企業にも言うことになる。

エージェントは、応募先の企業から報酬を得ています。
候補者からではありません。

つまり——重要な情報を隠して転職させてしまえば、エージェント自身の資質が問われます。
信用問題になる。
だから、伝わって当然です。

そして。
企業は、メンタルをやられた人を採用したいとは思わない。
そういうマインドが働きやすいだろう、と感じていました。

当時は直感でしたが、構造としては、たぶん間違っていません。

「正直に話しましょう」という助言をよく見かけます。
でも言えないのは、正直さが足りないからではありません。

この構造が見えているからです。

「エージェントが怖い」の正体

面談が怖い人

半分は、休職とまったく関係のない恐怖

当時の自分が何を怖がっていたのか、書き出してみます。

① 休職やメンタルのことを言った瞬間、エージェント側の記録に残る

市場価値が低いと、突きつけられるのではないか。

③ 自分でも何がしたいのか、ふわっとした状態で面談する勇気がない。

④ 何を聞かれても、ちゃんと答えられる自信がない。

⑤ どこに行きたいのかが、分かっていない。

⑥ 自分に実績があるように思えなくて、恥ずかしい。

特に①が重かった。
一度伝えたら、なかったことにはできません。

並べてみて気づきました。
③から⑥は、休職と関係ありません。

転職エージェントが怖いと感じる人は、たいていこの4つです。
休職しているかどうかに関係なく。

そして①と②が、休職者に固有の恐怖です。

「怖い」とひとまとめにしている限り、どこから手をつけていいか分かりません。
分けると、扱えるものと扱えないものが見えてきます。

いま思うこと——相手は、医者ではない

転職エージェントと面談している

心のケアを期待する相手ではなく、ビジネスの相手

冷静に振り返ると、休職中であることを言っても問題はないと思います。
ただし、条件があります。

重たい人にならないこと。

そして、これがいちばん大事なのですが
—— 相手は医者ではありません。転職エージェントです。

相手はビジネスです。
そこを忘れてはいけない。

心のケアを求めて打ち明けると、たぶんうまくいきません。
求めているものと、相手が提供できるものが違うからです。

でも「整理された情報」として伝えるなら、相手はプロです。

こういう経緯があって、休職しました。
いまはこういう状態で、だからこういう働き方を探しています。

背景と現状を踏まえて、ヒットしそうな企業を探してくれるはずです。
それが仕事だからです。

自分をしっかり持って、対峙できるなら。

でも、それができる状態かどうか

考えを整理できない女性

メンタルがやられているとき、自分を整理して話すのは難しい

問題は、ここです。
メンタルがやられているときに、それができるか。

私にはできませんでした。

隠すべきか、言うべきか。
それを冷静に考えられるほどの余力が、当時の私には残っていませんでした。
判断力が底をついている時期に、人生の判断をしようとしていた。

だから、順番があると思っています。
まず、整理できる状態まで戻る。
話せるようになってから、話す。

登録するのは、それより前でも構いません。
ただ、打ち明けるのは、整理できてからのほうがいい。

それでも、私はいまも言えない

過去を言えない男性

誰にも言わずに生きていきたい、といまも思っている

正直に書いておきます。
私はいまも、自分から人に言おうとは思いません。

本当は、誰にも言わずに、これからも生活していきたい。
忘れていたい。

その気持ちは、何年経っても変わっていません。
それなのに、こうして書いています。

理由は一つだけです。

私と同じように苦しんでいる人が、これを読んで、少しでも救われてほしいから。

それだけです。

最後に——当時の自分に言いたいこと

今思うこと

言わなくてもいい。
言えない自分を責めなくていい。

構造が見えていたから言えなかった。
それは、弱さではなかった。

整理できるようになったら、そのとき話せばいい。
話す相手は、医者ではなくビジネスの相手だということを忘れずに。

💬 「登録はしておきたい。でも、まだ話せる気がしない」という方へ

話さなくていいです。登録して、情報だけ持っておくこともできます。
相手はビジネスです。だからこそ、淡々と転職サイトを使えます。心を預ける相手ではない分、気を遣う必要もありません。

私は休職中に登録して、面談まで行って、それでも転職しませんでした。そしていま、登録したこと自体は正解だったと思っています。
下記は40〜50代の管理職・専門職を対象にしているエージェントです。

JAC Recruitment

※ いま整理できる状態にないなら、ここではありません。
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この記事を書いた人

合気道のまさ|合気道三段

人生のどん底から私を救ったのは、名著を「稽古」のように読み返す習慣と、合気道でした。

このブログでは、名著の知恵を合気道の身体感覚で読み解き、しなやかに生きる「型」をお届けします。

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