仕事で疲れた夜、どんな言葉を口にしていますか?
鳴り止まない通知、泣き止まない子ども、そして溜まった洗い物。
自分の時間なんてどこにもない。
そんな夜、つい独り言で漏らしていませんか。
「もう無理」
「どうせ私なんて」
「時間がない」
何気なく出てくるその言葉。
でもそれは、本当に“何気なく”でしょうか。
言葉の前に、観念がある
中村天風氏は『運命を拓く』の中でこう述べています。
何気なく出てくる言葉というものはあるものではない。どんな人の言葉ですら、その言葉になる前には、観念が言葉を創るのだから。
真剣に考えよう!実際人間が日々便利に使っている言葉ほど、実在意識の態度を決定するうえに、直接に強烈な感化力をもつものはない。感化力というよりむしろ暗示力といおう。
(中村天風『運命を拓く』より)
言葉は偶然に出ているのではない。
その前に、必ず「観念」がある。
つまり――
あなたの毎日の言葉は、
あなたの内面そのものなのです。
合気道が教えてくれた“観念の力”
合気道はもともと武術です。
真剣に向き合ったとき、
「怖い、負けるかも」と頭をよぎったコンマ数秒、すでに指先まで固まっています。
心の揺らぎがそのまま身体の「居着き(ブレーキ)」になる。
相手にその迷いが察知される。
目には見えなくても、
観念は身体を通して現れる。
心と身体は一体。
私は稽古の中で何度も体感してきました。
「考えただけ」で、身体は反応している。
命のやりとりの場では、
それは命取りになる。
だからこそ昔の武術家は、
心を鍛えた。
言葉を鍛えた。
観念を整えたのです。
言葉を変えると、人生が静かに変わる
だから私は稽古として決めています。
発する言葉は、積極的なものだけにする。
「無理だ」「でも」「どうせ」は使わない。
代わりに、
「やってみよう」
「大丈夫」
「きっと良くなる」
最初は意識的でした。
けれど
『運命を拓く』を何度も読み込むうちに、
観念そのものが少しずつ置き換わっていった。
すると――
無理に前向きにならなくても、
自然と前向きになる。
頑張らなくても、
幸せを感じられる。
本当に、静かに変わります。
あなたの一言が、あなた自身への暗示になる
忙しい毎日の中で、
あなたが自分に向けて発している言葉。
それは、
あなた自身への“暗示”です。
そしてその暗示が、
未来のあなたをつくります。
言葉を鍛えることは、
心を鍛えること。
心を鍛えることは、
人生を整えること。
今日の稽古
今日は一日、
「でも」という言葉を使わない。
代わりに、
「そして」を使ってみてください。
「忙しい。でもできない」(壁)
ではなく
「忙しい。そしてどうするか考えよう」(道)
壁を作るか、道を作るか。
その違いは、あなたの言葉一つに宿っています。
たった一語。
けれど観念は確実に変わります。


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