「要領よく生きられない」と、自分を責めてしまう夜に。
「結局、要領がいい人が得をする世の中なんだな」
「誰も見ていないところで手を抜かない自分が、なんだか馬鹿らしい」
深夜、一人でスマホを眺めているとき、そんな閉塞感に襲われることはありませんか?
指示された以上の資料を作り込み、同僚のミスの後始末を黙って引き受け、誰も気づかない職場の乱れを整える。
そんなあなたの「真面目さ」が誰にも評価されず、ただの「便利な人」として扱われているように感じると、心がすり減ってしまいます。
しかし、日本を代表する経営者であり、精神的指導者でもあった稲盛和夫氏は、その「真面目さ」の価値を全く別の次元から見ていました。
人生の目的は「成功」ではなく「魂を磨くこと」
京セラを創業し、JALを再建した日本を代表する経営者、稲盛和夫氏はこう断言しています。
人間性を磨くこと、すなわち魂を磨くこと、それが大事なことであり、魂を磨く、つまり人間性を高め、素晴らしい人格を身につけることこそが、人生の本当の目的なのです。それを抜きにして現世を生きる意味はありません。
(稲盛和夫『稲盛和夫の哲学』より)
現世での「成功すること」ではなく、「人間性を磨くこと」こそが人生の目的である。
そう捉え直したとき、今あなたが向き合っている「報われないけれど誠実な仕事ぶり」は、ただの労働ではありません。
あなた自身の人格を究極まで研ぎ澄ます、最高の「心の稽古」そのものなのです。
武術を「道」へと昇華させる力
この思想は、合気道の精神とも深く響き合います。
合気道はもともと、戦いに勝つための「武術」として発達しました。
相手をいかに効率よく倒すか。
それが「術」の段階です。
しかし、開祖・植芝盛平先生はそれを「道」へと高めました。
「道」の世界において、目的は相手を倒すことではありません。
自分自身の人間性を磨き、相手とともに人格を高め合っていくことにあります。
人生もまったく同じです。
「どう評価されるか」「どう立ち回れば得か」を追い求めるのは、いわば生存のための「術」の次元。
対して、周囲がどうあれ「自分はどうあるべきか」という自分軸を貫くのが「道」の次元です。
周囲の無理解に心が乱れるのは、まだ「術(結果)」の世界で勝とうとしているからかもしれません。
視点を「道(プロセス)」へ移したとき、あなたの不器用なまでの真面目さは、他者には真似できない「圧倒的な人間性」という輝きに変わります。
真面目さは、他人に切り売りするものではない
これからは、自分の真面目さを「誰かに評価してもらうための道具」にするのをやめましょう。
それは、あなた自身の人格を高めるための「聖なる稽古」です。
周りがどれほど要領よく立ち回っていても、あなたの魂の輝きが曇ることはありません。
彼らは目先の「術」を磨き、あなたは一生モノの「道」を歩んでいる。
ただ、それだけの違いなのです。
今日の稽古
「要領よく生きられない」と自分を責めそうになった時、自分にこう語りかける。
「この世を生きる意味は、成功ではなく、魂を磨くことにあるのだ」と。
周りの評価(術)に振り回されず、自分の「道」に深く静かに根を張っていく感覚を味わう。
今日も私は、日々淡々と真面目を積み重ねる先に、何事にもぶれない強固な「自己軸」をつくる稽古を続ける。
私は、あなたの「真面目さ」を見ています
これだけは、どうしても伝えさせてください。
世間は見逃しても、私は見ています。
不器用と言われながらも、誰かのために、あるいは自分自身の美学のために、真面目を貫こうとするあなたの美しい後ろ姿を。
今すぐには報われないかもしれない。
でも、その誠実な悩みこそが、あなたの人生を「道」へと変える本物の力になります。
さあ一緒に、自分軸を整える稽古を続けていきましょう。
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■ この記事を書くにあたって読み返した本
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[新装版]稲盛和夫の哲学 人は何のために生きるのか [ 稲盛 和夫 ] 価格:1100円 |


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