良い本を読んで、線を引いて、なるほどと思う。
でも一週間もすると、何が書いてあったのか思い出せない。
仕事のやり方も、何も変わっていない。
そのまま次の本を読んでも、読んだ冊数が増えるだけで、自分は変わらないままです。
カーネギー氏は『話し方入門』で、覚えたい知識は繰り返し学び、そして実際に使うこと、応用することだと書いています。使ってみた知識は、記憶に定着しやすいからです。
本は、読んで終わりにしない。明日、一つだけ使ってみる。使うと、分からないところにぶつかる。そこでもう一度読む。これを繰り返すと、読んだことが少しずつ自分のものになっていきます。
合気道の型稽古と、同じ本を何度も読んできた経験から、読んだことを身につける方法を書きます。
カーネギー「実際に使うこと、応用すること」

たとえ気の遠くなるほど膨大なものでも、十分な反復を行なえば記憶は可能なのです。覚えたいと思う知識は繰り返し学んでください。そして、実際に使うこと、応用することです。話の中に新しく覚えた言葉を織り込む。人の名前を覚えたければその人の名前で呼ぶ。スピーチで取り上げたいと思う話題は、会話の中にどんどん取り入れるのです。使ってみた知識は、自分の記憶の中に定着しやすいものです。
(デール・カーネギー『話し方入門』より)
一度読んで忘れるのは、当たり前のことです。
カーネギー氏も、覚えるには十分な反復がいると言っています。
そのうえで、使う。新しく覚えた言葉を話に入れる。人を名前で呼ぶ。どれも、明日の会話でできることです。
できた技が、数日後にはできない
合気道は、型稽古を繰り返します。
見ていてかっこいいと思い、身につけたいと思ったら、稽古を愚直に、地道にやっていくしかありません。
その稽古の中で、できてきたと思う日があります。
ところが数日後の稽古では、もうできない。
それでも、またその技を覚えるための稽古を続けます。
そうしているうちに、だんだん意識しなくても、自分の身体が自然に動くようになります。
本も、一度読んだだけではできるようにならない

本から得た知識も、同じです。
一度読んで理解して、できるようになることは、まずありません。
一度読んで良い本だと思ったら、実践できるまで何度も読み込みます。
実際に動いてみる。でも、やはり分からないことにぶつかる。また本を読んで、実行してみる。これを繰り返して、徐々に自分のものになっていきます。
使って、ぶつかって、また読む。
明日、一つだけ使ってみる

読んだ本から、明日使うものを一つだけ決めます。
覚えたものを一つ、明日の打ち合わせで使ってみる。
それだけで十分です。
使ってみると、本に書いてある通りにはいきません。
そのときは、もう一度本を開けばいい。
うまくいかなかったところがあると、読み返したときに、前は目に止まらなかった一行が見えてきます。
今日の稽古

本を閉じたとき、こう自分に問いかける。
「明日、どれを使うか」と。
今日も私は、使っては読み返す稽古を続ける。
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