「なんとなく、気力が湧かない」
「自分から動くのが怖くて、つい周りの様子をうかがってしまう」……。
他人の顔色ばかりを読み、相手のペースに飲み込まれて一日が「気疲れ」で終わっていく。そんな自分に気づいて、ひとりため息をついている。波風を立てまいと振る舞えば振舞うほど、心はどんどん消耗していく。
今日は、中村天風氏が説く「積極の心」と、合気道の「氣を出す稽古」を通して、他人に心をすり減らされず、内側からエネルギーを満たして生きる方法についてお話しします。
中村天風が説く「真理とつながる秘訣」
中村天風氏は、著書『運命を拓く』の中でこう語っています。
造物主の心の中には、消極的な弱いものは、一つもないのである。
しからば、この結び目を堅固に保つにはどうしたらよいか。
それには、わが心を、造物主(宇宙霊)の心と同様の状態にして活きることが、秘訣の第一である。造物主(宇宙霊)の心は絶対に積極である。
(中村天風『運命を拓く』より)
宇宙を創り、動かしている力の中に、消極的なものは一つもない。
太陽は毎日惜しみなく光を注ぎ、大地は黙って万物を育て、川は絶えず外へ外へと流れ続けています。自然のあらゆるものが、内から外へ、積極的に力を発し続けているのです。
天風氏は言います。
その大いなる力とつながり続けるための秘訣は、自分の心を同じ「絶対積極」の状態に保つことだ、と。
私たちが他人の目を気にして消極的になっているときは、宇宙の法則から外れ、自らエネルギーの供給源を絶っている状態なのです。
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合気道の「氣」は、触れなくても相手と合わせる
この天風氏の哲学を、私は合気道の道場で痛感しています。
「気」は旧字体で「氣」と書くことがあります。
中に「米」という字が入っていますが、これは、内から外へ向かってエネルギーを発している状態を表しています。これが「氣」の本来の姿です。合気道を合氣道と書くこともあります。
合気道の稽古において、相手に手首を掴まれてから「さあ、どうやって技をかけようか」と反応しているようでは、すでに遅いのです。
そうではなく、相手の手が触れる前から、すでに自分から気を出している。すなわち技(物事)が始まる前から、すでに自分からエネルギーを外側に発する「氣」を出していることが大切なのです。
全身を気で満たし、こちらから外側に向かって積極的に気を出していくからこそ、相手の気と合わせることができる。触れる前にすでに相手と調和することができるのです。
自分から気を出し、積極の境地にいるとき、それは自然の法則に則っているため、相手と激しくぶつかることがありません。合気道が争わない和の武道と言われる所以(ゆえん)です。
「積極」とは、無理やりの気合いではなく「自ら気を出す」
誤解してはいけないのは、積極とは、無理にテンションを上げたり、大声を出して気合いで自分を鼓舞したりすることではありません。それはただの「力み」です。
内から静かに、しかし途切れることなく、豊かに気を発し続けること。
肩の力を抜きながらも(脱力)、身体の中心(丹田)から気が溢れ出ている満ち足りた感覚です。
物事に前向きな関心を持つ。
相手の顔色をうかがって内向きにエネルギーをすり減らすのではなく、自分から相手に温かな気を放つ。
そこには不安、恐れのない世界があります。
それが 「絶対積極」の境地なのです。
今日の稽古
今日、自分にこう言い聞かせる。
「私は宇宙のエネルギーで満たされている。今日一日、積極的な気持ちだけで生きる」
誰かと話すとき、相手の出方をうかがってから反応するのではなく、まず私から気を発して関わっていく。
今日も私は、静かに、そして積極的に気を出す稽古を実践していく。
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